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20日目:2000年2月28日(月) はれ
主な移動経路:ラピッドシティ方面からシカゴへ
宿泊地:あっきーの下宿先


#あっきーを訪ねて

「あっきー!」

お昼の1時、ついにシカゴにたどり着いた。何と遠かったことか。さすがに腰が痛いわ。

あっきー(高校の同級生で、今シカゴに留学中)に再会。1月に愛媛で会っていたので約1ヶ月ぶりの再会となる。この間までたんまりあった雪はここ何日かの暖かさのため、全部溶けてしまったそうだ。

「ラピッドシティからのARRIVALなかったからどのバスだろうって思っていたよ。え?2回も乗り換えがあったの?オマハから?!それじゃラピッドシティからのバスなんてないよね。」

あっきーも長距離バスに乗り換えなんてないと信じていた人である。

ま、なにはともあれ、あっきーがお迎えに来てくれたので助かった。ユニオン駅に行って、ロッカーに荷物を預け、そこでバス・高架鉄道のLOOPに乗り放題の3日パスを購入。発券してもらうのに15分くらい待たされたけど(疲)。

いつもそうである。わたしは誰かといると、全く「考える」ということをしない。言われたほうについていく。人の車に乗っていてもそう。何度同じ道を通っても覚えない。自分で歩いて、運転して初めて覚えることができる。基本的にわたしは誰かに引っ張っていってもらうのが好きだ(が、実際にはそう見えないらしくよく班長とかリーダーなんかに指名されるのだけど・・・本意ではない)。ここではあっきーがわたしのナビになってくれることになった。きっとシカゴの道は覚えて帰らないに違いない。

シカゴの街
なんとすがすがしいシカゴの街

9℃。

そう表示されていたけれど、WINDY CITYと呼ばれるようにこの街のなんと風の強いこと。9℃よりずっと寒く感じた。メールであっきーから情報を得ていたリンカーン公園へ早速バスで向かうことに。

もう海だねー
五大湖のひとつ・ミシガン湖。何と大きいことか

リンカーン公園には動物園がある。しかもFREE。ラクダまでいる。

ここの動物園は”タダ”とは思えないほど、広くて動物の種類も多かった。寒さのためか、キリンさんたちが隠れていて会えなかったけれど(涙)。でもとにかくラクダがいたから満足である。ここにいたのは、フタコブラクダ。しかも、今まで探しても探してもなかった、ラクダのぬいぐるみも発見。最後の一匹らしく値引きされてた処分品。あっきーも、これは買いでしょう、といったので思いきって購入。日本に連れて帰りますか。

それから夕暮れ時のミシガン湖を歩いた。寒さのためピンと張り詰めたような、襟元をキッチリ正したかのような空気の漂うシカゴ。それでもこの街を歩いても、疎外感や、ニューヨークを初めて歩いたときに感じた惑いは感じない。ビジネスシティだからだろうか。デンバー同様すごく清潔な感じがして、とても気持ちのよい街だ。

それからジョンハンコックセンターへ行った。94階へ。夕景から夜景へと変わる街が見たかった。夜景って、人の夜の活動をちょっとだけ高いところから見ているだけなのにどうしてこんなに感動してしまうのだろう。

シカゴの光はまるで定規で線を引いたかのように、まっすぐに伸びていた。

シカゴの夕景

夜景、光で溢れている

人間は常に光を求めてしまう動物なのだろうか。人間が溺れてしまいそうなほどに、シカゴは光の海だった。

郊外にある、あっきーのホストマザーの家へ。聞いていた通り、なんともアンティークなものがいろいろ・・・中でもわたしが気に入ったのは”トイレ”。流し方が実におもしろいのである。ワインの栓を抜くように、ポンッ、とひっぱると、実に上品に水が流れる仕組みになっている。しかし、アンティークなだけあって大変壊れやすいそうで実は困ったチャンなトイレであるとの説明を受けた。

あっきーはわたしのために、カレーを作ってくれていた。いや、持つべきものは友達。おいしかった(凸)。ひさしぶりに?ご飯をお腹いっぱい食べることが出来てにこにこ。あっきーごちそうさまでした。

すみっこの方で居候を決め込むつもりでいたのに、わたしにもまるごと1部屋ホストマザーが用意してくれていた。ありがとうございます!ご好意に甘えることに。ふかふかのベッドに眠れるなんて、何て幸せなんだろう。

郊外だからものすごく静か。それではおやすみなさい。


21日目:2000年2月29日(火) はれ
主な移動経路:シカゴ滞在
宿泊地:あっきーの下宿先

8:30起床。あっきーが目覚ましになってくれた。

用意してくれた朝ごはんは最高。焼いたブルーベリー・ベーグルにクリームチーズをぬったもの。ぅまぃ!!
ベーグルははじめて食べたのがまずくて、その印象があったのでそれ以来全く食べていなかったけれど、こんな食べかたがあったとは。いつかマネっこしよう。

今日は少し離れたブルックリン動物園(ブルックフィールド動物園だったかも)へ行くことに。割と古い動物園らしく、行ってみたいというとあっきーは快くわたしの意見を取り入れてくれた。ユニオン駅から出てる電車に乗って行こうとしたけど、次の電車までかなり時間があったので後回しにすることにした。

あっきーから聞いて知ったのだけど、このシカゴのユニオン駅、映画『マイベストフレンズ・ウェディング』のジュリアロバーツと、マイケルがベンチに座って話をするラストシーンの場所らしい。あの映画、シカゴが舞台だったのね。ちょうど日本を発つ前、見たばかりだったのでそのシーンが思いだされる。気分は軽くジュリアロバーツである(え?)。

映画の舞台
ユニオン駅

今日の気温は15℃らしいが風が強いためかものすごく寒い。マイケル・ジョーダンのレストランを見に行った(あくまで見に行くだけ(笑))。あっきー曰く、どうやらここのレストランまもなくオーナーが変わるらしく、次は大リーガーのソーサとの事。今度来たときは外の写真も変わってるかもしれないんだね。写真を外から撮るだけ撮って立ち去る。

    
マイケルジョーダンのレストラン

それから、アメリカで一番古いというマクドへ。中はいろいろ飾ってあり人も多かったけれど、メニューはいたって普通(当たり前か)。外には、ジェームス・ディーンや、ビートルズの看板が飾ってある。でもドライブスルーのところだったので写真を撮るのにすごく苦労した。というかかなり強引に撮らせてもらいました。ごめんなさい(汗)。

大好きなジェームスディーンと
@あっきー撮影

そしてマクドの誘惑に負けそうになり去り、あっきーお勧めのレストランへ。

「ここのレストランね、店員さんが突然踊りだして。初めて来たときすっごい驚いたけど、はまってね」

今日のオススメのミートローフを注文。あっきーはハンバーガーに、コーラチョコというスーパーセットを。案の定、コーラチョコは甘くて飲めたものじゃない(笑)。だれが考えたんだ、こんな脂肪の塊!

でも不思議。日本じゃ絶対にありえないものや、甘くて絶対口にもしないようなものを、この国にいると「お!これもアリかな」「おいしいやん」と思ってしまうから。旅に出ていると、その土地で食べるから、その雰囲気の中で食べるからこそおいしいと思えるものってあると思う。

ん、わたしだけ?だから前に居たとき4ヶ月で5キロも太ったんだよね・・・いい加減学ばないといけないね、わたし(;・∀・)。

まだかな、と思っていたらついに店員さんが踊りだした。カウンターにあがって、おい、靴脱げよ!(笑)子供まで一緒にダンス・ダンス・ダンス!ノリがよいことも、ここで採用される条件に違いない。クールなわたしは絶対無理だな(嘘)。

レストランで楽しんでからユニオン駅で電車に乗って、動物園に向かった。

今日は火曜日ということで、無料デーである。とにかくここの動物園は広い!これは公園と呼んだほうがいいのかもしれない。くまさんの種類も多く、白くまさんの出産シーンをビデオで上映していたり、特筆すべきところはシマウマが2種類飼育されていたことではないかと思う。わたしにとってはポイントが高いところだった。

シマウマって言ったらシマウマだと思っていたのだが、どうやら違うらしい。

シマウマにも2種類あり、1つはシマが細かくて、お腹が白くて足が長い種類(これは絶滅の危機に瀕している)のもの、もう1つはシマが太くて足が短い種類。2種類のシマウマを比較できるようにしてくれていたのが◎。こうやって見ると今まで自分が動物園で見にしてきたものが、一体どっちの種類だったのかと思う。

シマウマ対決

その1 その2
微妙に・・・ 違うでしょ?(笑)

カバも2種類いた。小さいカバは子供とばかり思っていたら、ずっと体が大きくならない、個人行動をするカバらしい。大きくなるナイルカバは団体行動をするらしい。カバさんはカバさんだと思っていたのに(;・∀・)。実際にはもっと多くの種類があるのかもしれないけれどこうして比べて見れるというのは素晴らしい。

もちろん、ラクダもちゃんといた。フタコブラクダだったけど。コウモリや、爬虫類なんかも結構いたし、来て大満足できた。

大きな建物
シカゴ美術館

それから、アメリカ3大美術館の一つである『シカゴ美術館』へ。ここも今日は嬉しいことに無料デーである。わーい。

ルノワールの絵がしょっぱなから展示されていてツカミはOK。少し前まで、こういう美術館になんて全く行きたいとも思わなかった。美術館に連れていってくれて一生懸命わたしに説明してくれた友達に感謝。その友達がいなければ、わたしは一生美術館には足を運ばなかったかもしれない。詳しいことは知らないし、これから頑張って覚えようとも思わない。でも、絵を見ると、落ち着いたり単純にいいな、って思ったり、いろいろ考えたり妄想したり(謎)。

そう思える気持ちを持てるようになったことは、ステキなことなんじゃないかなと思う。趣味が同じ人もいいけど、違う人も近くにいれば、新しい発見があって楽しいものだ。

ルノワールの絵はものすごく優しい気持ちになれる。でも今回のわたしの一番は、なんといってもピカソの”老いたるギター弾き”。あんまりピカソの絵は好きじゃないけれどこれは特別。

ここの美術館といえば、スーラの”グランドジャット島の日曜日の午後”という絵らしい。寄贈者の遺言で、門外不出の絵ということだ。でも、どうしてこの絵が有名なのかはわからなかった。他の絵のほうがもっといいと思っちゃったよ、わたしは(;・∀・)。


22日目:2000年3月1日(水) はれ
主な移動経路:シカゴ滞在
宿泊地:あっきーの下宿先

今日もあっきーが目覚ましになってくれた。お風呂がこわれているらしく、それを直すために水を止めるということで早く脱出しないといけないらしかった。トイレに行きたくなったら困っちゃうからね。洗面器にためられてた水で顔を洗い、歯磨きしてからでかけることにした。

朝ごはんを近くのおいしくて安いところで食べてから、ついに今日、噂のLOOP・レッドラインに乗った。チャイナタウンより南は夜は特に危ないというヤバイ電車。わたしたちはチャイナタウンよりかなり南にいる。駅に行くと白人が全く居なくてちょっとびっくり。電車の窓も傷だらけで、壁なんか見ても危険なにおいがほんのり・・・夜一人で乗る勇気はない(;・∀・)。

今日も、無料デーのフィールド自然史博物館へ行った。おぉミイラ発見。ラップがほどけたミイラも。ミイラの作り方の模型だとか。ミイラコーナーが個人的に気に入った。なかなか見れないものね。

外の景色です
それにしてもいい天気だ

今日のお昼ご飯はシカゴピザ。知らなかったけど、シカゴはピザが有名なのだそうだ。スタッフド・ピザというのは厚くて具沢山ということらしい。フムフム。ホストマザーオススメの店へ行くことにした。あっきーと協議の結果、SMALLサイズという1〜2人前のを一つ注文することにした。

しかし
をぃ!といいたくなるくらい、出てきたしろものはでかかった。これが1〜2人前?ということは1人で食べる人もいるってことじゃないか。凄くおいしかったけれど、とてもじゃないけど胃袋のでかいわたしでも1人じゃ食べきれない。2人でも多かった。だからでかいんだよ、アメリカ人は(爆)。

下宿先に戻る途中で映画館に立ち寄りNEXT FRIDAYというコメディーを観た。なかなかわかりやすい映画で◎。本当はディカプリオがでているTHE BEACHも上映中なのだけど、あっきー曰く、アメリカではイマイチ評判がよろしくないらしい。

夜、TASHAに電話をすると2週間も連絡しないでどうしてたの!と厳重注意を(笑)。すみません。ニューヨークのビッグアップルというホステルに予約の電話をすると明日の11時以降に電話をしてくれと言われる。どうして?!

あっきーと国立公園の大きな本を広げながらあーだこーだ。

そうしてシカゴの最後の夜が更けていった。


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